特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > 印刷について > 観音折りとは?~メリットや活用シーンを徹底解説~
公開日:2025年06月05日
観音折りとは、紙の左右両端を内側に向かって折り込み、中央で閉じる折り加工のことです。開いたときの形状が仏像を安置する「観音開きの扉」に似ていることから、その名が付けられています。
左右2面を折りたたむ構成のため、4面の展開が可能です。閉じた状態ではすっきりと収まり、開くと中央に広いスペースが現れるため、視線を自然に中央へと導くことができます。
観音折りは、中央から外側に向かって「開く」動作に特徴があり、情報が一気に広がる印象を与えることができます。メインビジュアルやキャッチコピーを中央に配置することで、訴求力を高める効果が期待できます。
左右の折り面には導入や補足情報を、中央には本題を配置するなど、オチやストーリー性を持たせた構成が可能です。読む人の興味を引きながら、自然な流れで情報を展開できます。
商品やサービスの紹介では、左右に特長や背景、中央に全体像やキービジュアルを配置するなど、視覚と情報のバランスが取りやすくなります。
観音折りは情報量が多くても整理しやすいため、会社案内や学校案内など、多角的な情報をわかりやすく伝える用途にも適しています。
開いた瞬間に目を引く構成が可能なため、DMなどの販促ツールでも効果を発揮します。開封した後の反応率を高めたいケースにも向いています。
閉じた状態では表紙、開くと左右の折り面、最後に中央面が現れる構成となるため、それぞれの面にふさわしい情報を割り当てることが大切です。
観音折りの大きな魅力は、紙を開いた瞬間に中央面が一気に広がるダイナミックな演出にあります。この中央部分こそが、もっとも視線を集める「見せ場」です。
メインビジュアルや強調したいメッセージは、この中央面に大きく配置することで、訴求力を高めることができます。展開時のサイズは297×834mmと、約90cmにもなるワイドなスペース。大胆なデザインや構図も活かしやすく、インパクトのある構成が可能です。
観音折りを美しく仕上げるには、折り幅の設計に工夫が必要です。特に、内側に折り込まれる左右の面は、中央面よりも2〜3mmほど短く設計するのが一般的です。
見た目を揃えようとすべてを等幅にすると、紙の厚みが干渉し、きれいに折り込めなかったり、仕上がりにズレが生じてしまうことがあります。仕上がりの精度を高めるためにも、この「わずかな差」を意識することが大切です。
折り目の上に文字や細かな図版を配置すると、読みにくくなる可能性があります。折り目をまたぐ部分には余白を持たせるか、配置に工夫が必要です。
新晃社が手がけた観音折りの制作事例をご紹介します。表紙・裏表紙はシンプルなデザインながら、ページを開くごとにストーリー性のあるメッセージや視覚的に広がる図解が展開され、強い印象を残しています。
用紙には手触りの良い「b7トラネクスト」を採用し、マットニス加工で上品かつ落ち着いた質感を演出。色移りを防ぐ工夫も施されています。観音折りの活用を検討されている方は、ぜひこちらの記事もご参考ください。
制作事例:【株式会社 大木製作所様】製品の白いパスが際立つ観音折りパンフレット
観音折りは、視線を中央に集める演出性と、情報を段階的に展開できる構成力を兼ね備えた折り加工です。商品紹介や会社案内、DMなど、見せたい情報に明確なストーリー性があるときに特に効果を発揮します。
折り加工にはそれぞれ特性があり、用途に応じた選定が重要です。ご検討中の印刷物に最適な折り方をお探しの際は、ぜひ当社にご相談ください。用途やデザインに合わせて、最適なご提案をさせていただきます。
当社では、お問合せいただきました内容を確認し、ヒアリング・お打合せをさせていただいております。
その内容をふまえて、企画・デザイン・見積りを提出させていただきます。
印刷だけでなく、特殊加工・製本・丁合、封入などのアッセンブリから発送まで対応しております。
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